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zoom RSS BBC『チャールズ3世』エリザベス女王後を描く近未来スキャンダルドラマ。テレビでここまでやるか・・・

<<   作成日時 : 2017/05/22 22:05   >>

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 最近BBCで放映された『チャールズ3世』は、エリザベス女王後を描く近未来スキャンダルドラマ。もともとは2014年に上演された舞台劇で、当時からその過激なプロットが話題になっていた。こんなドラマをBBCが平気で放映してしまう英国は、その立憲君主制も表現の自由も日本とはかなり違った様相を呈している。いきなり女王の葬儀から始まる問題作の筋を追ってみる。フィクションなので、お間違いのないように。



 ウェストミンスター・アビィで執り行われたエリザベス女王の葬儀。チャールズは「自分の時代がやってきた」と密かに喜んでいるが、表向きは女王の死をなげくふりをしている。それは居合わせた首相やウィリアム王子夫妻も同じである。

 舞台かわって、国王になったチャールズのところに首相が議会を通過した「プレスとメディアの自由に関する法案」を持ってくる。国王の署名があってはじめて有効になるからだ。ところがこの法案の真の目的は、報道の自由を制限するものだった。「自由と民主主義が危機にさらされ、腐敗が進むのではないか」とおそれるチャールズは署名をしぶるが、首相からすれば議会で決まったのだから国王にそんな権限はない。国王ひとり対与野党党首やウィリアム、キャサリンとの陰湿な闘いが繰り広げられる。チャールズはダイアナの亡霊を見る。このへんはなかなかシェイクスピアっぽくて面白い。

 いっぽうハリーは王位継承順位5番目。町で出会った労働者階級の黒人女性、ジェシカに「あんた、本当はチャールズじゃなくてヒューイットの子なんじゃない?その赤毛といい・・・。調べりゃいいじゃん。そしたら皇族から抜けられるわよ」(ハリーはダイアナとジェームズ・ヒューイットの間にできた子だというゴシップがある)、などとズケズケ言われ、ほれ込んでしまう。いろいろな妨害にあいながら、すったもんだの末チャールズに紹介したところ、意外にもあっさりと交際を認められる。

 いよいよ議会が国王の署名なしでメディアをしばる法案を通そうとしているとき、「ウィリアム4世の歴史を調べてみろ」と野党党首がチャールズに入れ知恵をする。国民の半数が味方をしていることにも勇気づけられたチャールズは、問題の日に正装で下院のドアを叩き、「王位の権限により議会をただちに解散する」と宣言する。英国中が大騒ぎになり、議会を否定する国王に対して反対のデモが沸き起こる。暴動で学校や病院まで閉鎖されるが、議会は解散されているから何もできない。キャサリンにそそのかされたウィリアムは、首相とともにチャールズを押さえ込み、退位の署名を強要する。ここでカミラがウィリアムの頬をぶつシーンがあるのだが、これが英国の視聴者の間では話題になったようだ。この展開のなかで、ジェシカはやはり皇族のパーティーに参加できなくなり、ハリーの優柔不断に失望して去っていく。ラストは王位を継承するウィリアムにチャールズが王冠をかぶせる。

 このドラマ、いろいろなところで評論されているが、昔ならば反逆罪にもなりかねないシナリオを書いた度胸の良さは讃えたい。いっぽう相手が王室とはいえ、実在の一家を使ってまったく架空のセリフをはかせるフィクションがどこまで許されるのか、という問題は確かに残るかもしれない。

 DVDは英国のアマゾンから購入できる。
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